『ホリエモンとオタキングが、カネに執着するおまえの生き方を変えてやる!』感想メモ

本書について

やりたいことだけをやる―みんなで楽しく暮らす―先駆者ふたりが贈る現状打破メソッド!「幸福」になるための実践的経済読本。

書籍名 ホリエモンとオタキングが、カネに執着するおまえの生き方を変えてやる!
著者 堀江貴文, 岡田斗司夫FREEex
出版社 徳間書店, 2014
ISBN 4198638071, 9784198638078
ページ数 192 ページ

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気に入った部分

この世のあらゆる産業は、人間の弱さを補完するためにあるといっていい。(p.44)

 役に立つ、価値があるの根っこには、「それがその人の弱さを補ってくれるから」ということがある。

 だから、インチキくさい占いも、それを聞いた人が自分の弱さを乗り越えるために効果があるのであれば、存在する価値がある。

 こういうブログを書くのも同じ。本来は記事を読んでくれた人の弱さを補完するためにある。たまに暴走して「誰得な記事」を書いてしまうけども。

 ただし、詐欺産業が詐欺師のためにあるように、この世のあらゆる産業が「他人のため」に存在しているわけではないことは注意しないといけない。

こういうふうに雇用問題や娯楽も込みで楽しく考えないと、どんどんブラックなほうに引きずられちゃいますよ(p.115)

 問題解決のために効率化された手法では、きっと少数精鋭のチームが最短で合理的に結果を出す。

 こうなると、問題解決のための仕事に参加できる人数は限られるし、合理的な方法による結果は必ずしも楽しくないし、むしろ、冷たくすらあるかもしれない。

 そうやって仕事を追われて、やることがなくて退屈した人間は、情報を取り入れて不安だけを吐き出す存在に変わってしまう。これはSNSでネガティブコメントを垂れ流すネットユーザーをイメージした。

 確かに、こういう人が増えることこそつまらない。

 ならば、みんなが具体的に手を動かせることを作り、社会を回すほうがいい。

モノを所有するのではなく、必要に応じて共有するという考え方だ(p.190)

 「モノを所有する」ということは、モノを使うための1つの手段でしかない。

 確かに、所有するれば少ない制約でモノを使えるかもしれないが、それにかかるコストと付加価値のなさを考えたら、メリットは少ない。

 「モノを所有する」には、コストがかかる。それを買えるだけのお金を払わなければならないし、維持するお金や労力も必要になる。

 さらに、お金を使って「モノを所有する」と関係性が生まれない。お金さえ払えば相手が誰でも問題ないし、お金の支払いが済んだらお互いに顔も忘れてしまうくらい関係性をスッキリと消せる。

 モノは必要な時に、必要なだけ使えればそれでいい。必ずしも自分専用に所有する必要はない。

 必要な時にモノを交換し合える関係性があれば、お金なんていらない。所有しないからコストもかからない。

 モノを交換によってやり取りすれば、その都度、関係性が強化される。毎回きちんと交換してくれれば信用が生まれるし、逆に騙したりすれば2度と交換してもらえない。

 こういう信用の度合いが「評価経済」では通貨のような役割を担う。

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