switch版『Pokémon LEGENDS Z-A』が圧倒的につまらない件:感想メモ

プレイ状況

 本編はクリア済み。

はじめに

 久々に「マジかこれ?」と思うようなゲームを、まさか任天堂の最新作でプレイすることになるとは思わなかった。

 しかも、チャレンジタイトルじゃなくて「ポケモン」というビッグタイトルでクソゲーをかましてくるとは思わなかった。任天堂タイトルでもクソゲーってあるんだなぁ。

 前作の『ポケモンレジェンズアルセウス』は大いに楽しませてもらったし、そんなに積極的にやっては来なかったが、伝統的なポケモンシリーズもプレイしているし、これもそんなに嫌いじゃない。

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 そんな筆者が安心と期待を込めて手に取った「ポケモン」の最新作がまさかこんなクソだとは思わなかった。

 筆者が大いに楽しんだ「ゼルダシリーズ」を作った会社が出したメジャータイトルのゲームだということがいまだに信じられない。。

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結論

 このゲームのつまらなさの原因は、以下おおむね3つに集約される。

  • 行動理由にならない(ストーリー)
  • 操作と結果が噛み合っていない(バトル)
  • 移動がストレスになっている(MAP)

 以下、それぞれを詳しく説明する。

ストーリー:問題は内容ではなく「目的の欠如」

 ストーリーの問題点はおおむね以下の通り。

  • 主人公に目的や使命感が存在しないので感情移入できず、ゲームが進んでも盛り上がらない
  • よくわからないノリで、バトルランクトップを目指して、ついでにポケモン図鑑も埋めることにもなってる
  • よくわからないノリの周囲のキャラの動機もきちんと説明されないし曖昧
  • さらにそのストーリーはスキップ不可で拘束される

 正直、ポケモンシリーズのストーリーなんて、「チャンピオンになる」とか「図鑑を埋める」とかだけでいい。

 「ポケモンで戦ったり、育てたり、集めたりするきちんとした理由」が欲しいわけ。旅先で出会った人にやれって言われたから、ではやる気にはならない。

主人公に目的が存在しないのでゲームが進んでも盛り上がらない

       これは国内外のレビューでもよく言われていることだが、なぜか今作はフラっと街に立ち寄った観光客が、その滞在期間中に「ポケモンマスター」になっちゃうらしい。いいんだね、そういう軽いノリで。

       「ねぇよ。。」と言いたいが、そういう選択肢は用意されていない。

       あと、こういう選択肢いるか?まるで極真空手の「返事はハイか押忍だけ」みたい。

       軽いノリでバトルも収集もやるもんだから、その作業をやっているプレイヤーとしては盛り上がらないし、達成感もない。

       しかも、ストーリー上でも「なんか初めてポケモンバトルやったら強すぎて、周りの経験者がみんなびっくりした」みたいな設定なので、「異世界転生モノ」みたいな「努力は不要で成果は全部思い通り」という世の中をナメたストーリー展開をしてくる。

       しかも、その成果はプレイヤーが裏でレベリングしたり、パーティーや技構成を考えたりしてるからだが、そういうところにはストーリー上では一切触れられない。

       成果だけ横取りする上司に部下が感じる怒りややるせなさはきっとこんな感じなんだろうな。

      よくわからないノリの周囲のキャラの動機もきちんと説明されないし曖昧

       ゲームの世界の説明が雑なので、その世界の家族関係や職業みたいなことをどの程度のリアリティーをもって読み解けばいいのかわからない。

       ゲームのキャラが語る「家族の不仲」とか、「目指してる職業」とかについて、「ポケモンのいない現代日本の基準」で考えたらいいのか、「何でもアリに見えるポケモンの世界基準」で考えたらいいのかがわからない。

       舞台設定が不明なので、その舞台の上でだれがどう葛藤しようが、こちらはどうとも思わないのである。

       なので登場キャラが何をしようが、何を思おうが、こちらには何も解釈できないのである。

       キャラクターが語るセリフのいちいちに、「現実との接続がないまま気持ちだけで完結している感じ」が本当に気持ち悪い。。

      さらにそのストーリーはスキップ不可で拘束される

       おそらく、「自分の語りに客観性をまるで持ち合わせていない系の人」か、「想像力が豊かすぎて何も言ってないけど何かを感じ取っちゃう系の人」が作ったストーリーにはまるでついていけないわけだが、そのストーリーはスキップすることができないので、終わるまで強制的に読まされる。

       これがマジできつい。。

       100歩譲って、感情移入できない主人公を操作して、何をやってるかよくわからないキャラたちと関わっていくのはいいとして、その内容は飛ばしたい。

       ストーリーが読む価値のないノイズなら、きちんとノイズとしてキャンセルしたいわけ。

       登場人物の言ってることややってることが丸ごと「イミフ」だからぜひともスキップしたかった。。

      物語の核心部分への追及があまりにも浅い

       人とポケモン、あるいは人と人など、「異なる者同士の共生は難しい」という事実を出発点に、それぞれの立場のキャラが考える「世界の在り方」を実現させるために動いていく、というのがこのストーリーのテーマになっていると思ったが、これに対する言及はストーリー終盤にポロっと出てくる程度で済ませられているのが残念。

       「どうすればみんなで生きていけるのか」を考えるキャラもいれば、「共生できる規模まで人を減らす」ということを考えるキャラもいる。

       こういう対立をポケモンを絡めながら展開していけばもっと面白かったのになぁと思う。

       結局、こういう現実世界にも起きている「重いテーマ」をサラッと流して、ご都合主義で現代っ子の理想の世界を軽いノリで描いた結果、こういう見るに堪えないストーリーに仕上がっていると思うと、すごくもったいない。。

      バトル:プレイヤーに考えさせず作業だけ増やしている

       バトルシステム面の不満は以下の通り。

      • トレーナー戦の不意打ち前提の挙動 → 最適解が固定されて作業感が半端ない
      • バトル中にベンチや壁のオブジェクトでポケモンの技が無効になる → 戦いの判断ではなく手順が増えるだけ
      • レベル差で勝敗が決まるのにリアルタイム操作を要求される → 操作しても結果に影響しない中途半端なアクションRPG
      • ランクアップのための動きが毎回同じで飽きる → トレーナーを狩って挑戦権を獲得して、その後一騎打ちをしてもらうためのお使いをする思考不要のループ

      トレーナー戦の不意打ち前提の挙動

       バトルゾーンで相手トレーナーと戦闘をする際には、相手に気づかれる前に攻撃を仕掛ければ先制、逆に先に相手に気づかれればペナルティを食らうようになっている。

       このシステムのため、基本的にはステルスアクションのように相手の背後から、気づかれないように攻撃を仕掛ける必要がある。

       この通称「ケツ堀り」の作業を毎回やるのはしんどい上に、これは何も面白くない。

      バトル中にベンチや壁のオブジェクトでポケモンの技が無効になる

       基本的に、ポケモンの技は壁やベンチなどのオブジェクトを貫通しないし、高低差も補正しない。

       なので、相手に技を当てるときは、相手のポケモンにロックオンするのは当然のこと、さらには相手と自分の間に障害物がなく、地形が平らであることを確認しないと、思わぬところで攻撃をスカすことになる。

       これをゲーム中何度もやるバトルにおいて、攻撃の1回1回に注意を払うのがマジで面倒くさい。

      オブジェクトにポケモンが引っかかる

       ポケモンはプレイヤーを追従してくるが、その途中でオブジェクトに引っかかると動きが止まってしまう。

       上記のように、「オヤブン個体」のサイズXLのポケモンはゲートを潜ることができなかったりする。

       戦闘前の先制攻撃や、リアルタイムの戦闘において、自分のポケモンが自由に動けないのは問題だと思う。

       あとポケモンのサイズがでかいと、プレイヤーにカブって画面が全然見えないのも困る。。

       こっちは「劣化MGS」みたいな「ケツ堀」のために、敵の視界に入らないように向いてる方向を注視したいのに、敵が見えなくなるとキツい。。

      レベル差で勝敗が決まるのにリアルタイム操作を要求される

       さらに、基本的にはポケモンでのバトルはレベルがモノを言うので、「移動しながら地形をうまく使ってレベル差を覆す」みたいなアクションゲームみたいなムーヴはできない。

       このゲームの攻撃判定はそこまで厳密じゃないし、ポケモンがリアルタイムに動かせるとはいえ、それは文字通り「動かせるだけ」ってレベルで、例えば「相手の攻撃に反応してオブジェクトの影に隠れる」みたいな操作ができるようなモノじゃない。

       とはいえ、「ほのおのうず」みたいな設置技に対しては避けないといけなかったりするので、プレイヤーの楽しみを増やすというよりも、ただ義務として存在するシステムにしかなっていないのが残念。

      マップ:同じような風景で広くて入り組んでいるクソ迷路

       今作最大の不満かもしれないのがマップである。不満点をまとめると以下の通り。

      • 無意味に入り組んでいて移動がストレスになるマップ設計
      • ローリング回避で無理やり突破するアスレチック
      • プレイヤーの目視可能範囲しか表示しない役に立たないミニマップ
      • ショップが無駄に分散されてて買い物が不便

      無意味に入り組んでいて移動がストレスになるマップ設計

       ヨーロッパを意識したマップは、同じような風景が続き、それいて広大で、さらに意味もなく入り組んでいる迷路になっている。

       以下の画像のミニマップでL字が2つ入り組んでいる部分のアイコンがない方の建物なんて、迂回を強制してくる障害物でしかない。

       こういうのがそこここにちりばめられていて、まともにまっすぐ走れないのが今作のマップである。

      ローリング回避で無理やり突破するアスレチック

       マップ上にある意味不明のアスレチックにもいちいち腹が立つ。

       ムカつくなら無視すればいいわけだが、これはいわゆる「イースターエッグ」で、アイテム回収のためにこれに取り組まなければならない。

       しかし、主人公のアクションは「ローリング回避」と「精度が微妙なグライド」だけなので、基本的には高いところからローリングを出して、その慣性で目的地に落下するのが基本のクソ作業をしないといけないのが辛い。

       あと、主人公は運動能力が低すぎるのか、あるいはやる気がないのか、はたまたそういう誓約をした念能力を持ってるのか、この段差を登れない。。これにはマジで驚いた。

      プレイヤーの目視可能範囲しか表示しない役に立たないミニマップ

       無意味に入り組んでいて、かつ、建物もハリボテでプレイヤーの移動を阻む「壁」にしかなっていない今作のマップだが、その移動を全く助けないのが左上にあるミニマップである。

       プレイヤーが知りたいのは目視でわからない範囲のマップ情報なのに、ミニマップでわかることは大体画面に表示されている部分のみ。

       さらに、お店やサイドクエストなどのアイコンはデカすぎて、かつ、重なるので、大まかな方向しかわからない。結局、目的地に移動するためにはマップ画面に切り替えて進路を確認する必要がある。

      ショップが無駄に分散されてて買い物が不便

       このゲームのマップには、道具やファッションアイテムを購入できるショップが存在しているが、それらのショップがマップに無駄に分散されているので買い物がすごく不便。

       特にファッションアイテムのショップが上記のようにひどい。

       しかも、すべてのファッションアイテムの店が分散しているとはいえ、1か所に集約されているわけじゃないのが本当にあきれる。

       こういう「ショッピングモール」のようなショップが密集した施設がマップに点在しているのである。

       幸いにも買いたい商品はショップに入らなくても、外からわかるようになっているが、これもどこか1か所にまとめてくれた方がいい。

       はじめは「ショップの場所や外観によって特徴のある品を売ってるのかな?」と思ってみたが、ショップの外観はどれもほとんど同じだし、地域の違いとかもない。

       というか、地域の違いは街全体でも特にない。

       「形ありき」のハリボテの街を作ったもんで、その形に少しでも役割を持たせようと無理やりな工夫をした結果こうなったんだろうなぁ、と思った。

      そこにいる理由が分からないので「ポケモン探し」がつまらない

       今作は「人のために作られた街」の中にポケモンがちりばめられているので、「そのポケモンがその場所にいる理由」がない。

       例えば、ウサギのホルビーは陸上にもいるし、屋上にもいる。

       なので、ポケモンを探すときは街の景観を見て、そのポケモンがいそうな場所を想像する、みたいなことはできないので、街全体をしらみつぶしに探すしかない。そしてこれがすごくつまらない。。

       まぁそもそもこの街にはポケモンがもともと生息していたのではなく、タワーからのエネルギーに他所から吸い寄せられて集まってきた、というのが設定なので、理由なく街中にポケモンが散っていてもギリわかるんだけども、これじゃ探索の楽しさはない。

       欲しいポケモンがいたら、図鑑の不親切なヒントで街中をしらみつぶしに探すしかない。これが苦行。。

      良かった部分:ポケモンの収集と育成が楽

       ゲームとしての面白さではないが、本作は従来シリーズのポケモンに比べて、ポケモンの収集と育成が楽だと思う。

       不意打ちによるワンパンKOや、ステルスからのボール投げで捕獲など、戦闘画面を経由しないで経験値やポケモンを獲得できるのは従来シリーズにはない楽さだと思っている。

       なので『ポケモンチャンピオンズ』の駒集めには向いていると思う。

      まとめ:ストーリー、バトル、マップ設計のどれもがクソ

       まとめると、本作はストーリー、バトル、マップ設計のどれもがクソだが、『ポケモンチャンピオンズ』のための駒集めには向いている作品。

       筆者の中のイメージのポケモンって、「ピクサー映画」や「オトナ帝国」みたいな、「見た目は子供向けだが大人にもしっかり刺さる作り」を目指しているモノかと思っていたが、全然そんなことはないらしい。これじゃマジで子供のおもちゃである。

       「レジェンズアルセウス」は面白かったのに、本作は本当に残念だったなぁ。

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