専業主夫ことはじめ

訳あって仕事を離れることになった

 筆者は元来、会社で働くのが嫌いだった。

 小学生の頃から、テレビや映画で大量のスーツを着たサラリーマンが街を歩いている映像を見るだけで、気分が落ち込んだのを覚えている。大学を卒業してサラリーマンになってみるも、やはり幼少の頃より感じていた「嫌な感じ」があった。

 サラリーマンとして働いてみて、「みんなと同じく働いている」、「経済的に自立している」など、なんとなくの安心感はあったが、会社で働いていた日々は特に楽しくはなかった。

 こういう楽しくない日々を断続的ではあったものの、2023年時点で約7年間続けてきた。その結果、それなりに働いたのでお金はできたし、それなりに世間を見聞きして「やらないことを決めた人生設計」もできた。

 結果、「働き急ぐことは必要ない」と結論が出たので、ここで仕事を離れてみることにした。

家事は15歳の頃から一通りやってきた

 夫婦二人暮らしというコンパクトなライフスタイルな我が家でも、やるべき家事がそれなりにある。

 元々筆者が働いていた時にも、家事のほとんどは筆者がやっていたし、その仕事のクオリティも高かったと思う。毎食味に不満が出ない自炊ができるし、家計簿も予算内でいつも黒字で、健康面も現状は全く不安がない。

 筆者は15歳の頃から寮暮らしや一人暮らしで生活していたので、自分の生活の面倒を自分で見ることなど容易いのだ。お金を稼ぐ能力と同じくらい、自分で自分の生活を持続可能な状態にする能力も大事なんだが、これはあまり評価されていないのが歯痒いところである。まぁ自分自身ではこの能力の恩恵を受けて、毎日安心安全で幸せだからいいけども。

自分の身近な主婦を見るに品質が低いように思う

 家事歴が長く、高いクオリティで家事がこなせる筆者が周りの主婦を見ると、その仕事のクオリティの低さに驚く。我が母親を筆頭に、この仕事のクオリティでよく「専業主婦」を名乗れるな、と思うことがしばしばある。「専業主婦」は言うなれば、家の中の仕事のプロフェッショナルである。

 プロは常にその仕事に満足してもらえるように、いつだって磨きをかけなきゃいけない。家族をいつもいつでも安心し、満足させることが、主夫(婦)の務めである。

 が、会社で働いてきた時も感じたが、そういう意識でプロとしてやっている人間なんてほとんどいない。実際筆者もそうだった。「お金をもらってるからとりあえずプロってことで、、」みたいな感覚でいた。そう考えると「専業主婦」も似たようなもんか。

能力を主夫業に全振りしたらどれほどになるのか試してみる

 せっかく自分の得意な分野で仕事をさせてもらえる機会ができたので、これを機に自分の能力を「専業主夫」に全振りしてみたいと思う。そんでもってその過程を記事に残していくとする。

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