楽天証券の『投信残高ポイントプログラム』について
出典(2023年10月27日参照):
ポイント還元が受けられるファンドと経費率について
ポイント還元が受けられるファンドは『楽天・オールカントリー株式インデックス・ファンド』と『楽天・S&P500インデックス・ファンド』の2つ。
また、ポイント還元が受けられる2つのファンドは、『eMAXIS Slim 米国株式(S&P500)』などの「eMAXIS Slimシリーズ」と同じく、「業界最低水準の運用コストを目指すファンド」であるらしい。
これなら「eMAXIS Slimシリーズ」と同じく、他社の同一指数に基づくファンドがコストを引き下げた時に追従してコストを引き下げてくれるので、「ファンドの乗り換え」を気にせずに長期で持ち続けられると思う。
しかし、まだ立ち上がったばかりのファンドなので、本当にコストカット競争において業界最安水準を目指してくれるかわからないのが、いまいち安心して買えない不安要素になる。(まぁこれは信じるしかないけども。。)
2023年10月27日時点の「eMAXIS Slimシリーズ」とのコスト比較
オルカンは同じく「0.05775%」
S&P500は同じく「0.09372%」
楽天ポイントの還元を考えれば実質的に「業界最安水準のコスト」になる
今回立ち上がったポイント還元キャンペーンの対象である楽天のファンドは、現状で業界最安水準の「eMAXIS Slimシリーズ」と同じ管理コストである。
ここにポイント還元キャンペーン分のポイントが入れば、実質的にはこれらのファンドは「業界最安水準のコスト」で保有できると言える。(かもしれない)
「eMAXIS Slimシリーズ」ホルダーが安易に飛びつくべきではない理由
筆者は「eMAXIS Slimシリーズ」ホルダーで、現在は『eMAXIS Slim 米国株式(S&P500)』を保有しており、さらに新NISAが始まってからは『eMAXIS Slim 全世界株式(オール・カントリー)』も保有することを決めている。
そんな「eMAXIS Slimシリーズ」ホルダーとしては、今回のキャンペーンはぱっと見では魅力的に見える。
「eMAXIS Slimシリーズ」と同じ投資対象に投資して、しかも管理コストも同じ。そこに加えて楽天ポイント還元で毎月ポイントがもらえれば、その分だけ安くファンドを保有できることになるからだ。
しかし、落ち着いて考えてみると「eMAXIS Slimシリーズ」ホルダーは、キャンペーンを目当てにファンドを乗り換える必要はないように思う。
ポイント還元率は変更になる可能性がある
キャンペーンの中身をよく見ると、ポイントの還元率は変更になる可能性があるらしい。
なので、ポイント還元を前提とした長期的なポイント収益は計算できない。だって還元率は保証されてないんだもの。
ポイント還元キャンペーンがなくなる可能性がある
ポイント還元自体がなくなる可能性がある旨も、キャンペーンの中に書いてある。
減るならまだしも、無くなってしまっては話にならない。
楽天のファンドは「業界最低水準の運用コストを目指す」が達成できるかわからない
ポイント還元の対象となるファンドは、「eMAXIS Slimシリーズ」と同じく、管理コストにおいて「業界最低水準の運用コストを目指す」とある、頼もしいファンドである。
これまで「eMAXIS Slimシリーズ」がやってくれたような管理コストの引き下げを、楽天の新しいファンドでもやってくれればいいが、残念ながらその保証はないし、当然ながら実績もない。
なので「業界最低水準の運用コストを目指す」ことを信じる根拠になる材料はまだ存在しない。
そういうものを気軽に信じていいのだろうか?また今回のキャンペーンは「信じたことによるリスク」に見合うほどのポイント還元があるんだろうか?
楽天は割とすぐに「改悪」してきた実績がある
楽天証券はこれまでもクレカ積み立てのポイント還元率を改悪したりなど、「ポイント還元の改悪をしてきた実績」がある。
営利企業としては当然だが、収益が不味くなれば、楽天はポイント還元率を改悪してくるのである。
このキャンペーンのポイント還元率、またはその存在もずっと同じであり続けると信じられるだろうか?
筆者は信じられない。
結論:楽天証券の『投信残高ポイントプログラム』は無視していい
なので、淡々と「eMAXIS Slimシリーズ」を買っておけばいいと思った。
コメント