主夫は常に片手を常に空けておくのが鉄則

家事はイレギュラーな仕事が多い

 主夫の仕事である「家事」は実にいろんな仕事が含まれている。

 ルーティーンワークとしては料理、洗濯、掃除、ゴミ出し、買い物、家計簿管理、衣替え、消耗品の在庫管理などの仕事があるが、このほかにも実にいろんな仕事がある。

 家族の誰かが新しいことを始めればそのサポートをしたり、家での生活に不便があればそれをなんとかしたりする。

 先日、我が家として借りている築30年弱の古いマンションの一室の換気口から、虫が入ってくるのが確認できたので、洗濯ネットを被せて換気口の機能を潰さずに虫の侵入を防ぐ工夫をした。

 外側の換気口の目が荒すぎて、飛び方次第ではスズメバチも余裕で入ってこれるくらいの穴が空いているもんだから、工夫なしには部屋側の換気口を安心して空けていられないのである。

 こういう仕事も主夫しかできない。

 まぁ厳密には誰でもできるんだけども、このタスクにすぐに着手できるのは手が空いている主夫になる、ということである。

主夫は家庭の中では小回りが効く存在

 

 常に「手が空いている状態」を作れている主夫は、どんな小さいタスクでも取り掛かれるため、小回りが利く存在である。

 なので、いつでも、どんなに小さいタスクでも、家族に申し付けられれば対応する。

 「明日急に外出するのでお弁当がいる!」

 なんてことを夜に言われても手が空いていればへっちゃらである。もちろん準備期間が少ない分、そのクオリティは下げさせてもらうが。

「片手が空いていない状態」を問題視せよ

 「子育て」や「共働き」を理由に、「主婦業は忙しい」との声が大きく世間に響いている。

 それゆえに、「わかってないけど主婦は忙しくて大変!」なんてことが半ば常識のようになっている。

 確かに、リソースがカツカツな状態で主婦の仕事をやろうとすると大変だと思う。

 だけども、それは単純に主婦の仕事が大変なんじゃなくて、主婦の仕事に加えて別の仕事をやっているから大変なのである。

 主婦の仕事自体は別に叫ぶほど大変なことじゃない。

 筆者が快適に主夫の仕事ができているのは、ひとえに「やらないことを決めたから」である。

 例えば、両親の人的、金銭的なサポートが得られないため「子育て」を夫婦2人だけでやらなきゃいけないことがわかったので、大変だから子供は作らないと決めた。仕事が嫌になったらいつでもやめていいように、家や車などの嗜好品には興味を示さず、借金を負わないことを決めた。

 自分がこなせるタスクの限界値ギリギリのタスクを背負い込む人たちが、「主婦は大変」なんて感想を叫ぶんだと思っている。単純に主婦業だけができるように、よけないなタスクを背負い込まなければ全然余裕で主婦業なんてこなせるのである。

 そして、そういうタスクを背負い込みすぎて余裕のない主婦にはいい仕事はできないのである。

 片手が空いているタスクがスッカスカの状態だからこそ、その隙間に新しいタスクを入れることもできるし、従来のタスクのクオリティを上げる工夫もできるのである。

 これができるのがいい主夫だと思う。

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