他社出ししていない物件は初期費用の交渉ができない

賃貸物件には「他社出ししていない物件」というものがある

 賃貸物件には、ある特定の仲介業者・管理会社にしか仲介をさせない物件というものがある。

 こういった物件は、オーナーが物件に自信を持っている場合が多い。

 「たくさんの仲介業者を使わずとも、物件が魅力的なので、客はすぐ見つかる」とか「客付けのスピード感よりも、特定の仲介業者とだけ、客付けや物件管理についてやりとりする楽さのほうが重要である」とか、その物件を「他社出ししてない物件」にするにはオーナーの思惑がある。

 オーナーが自信を持っている物件なので、こういった物件を借りるときには、なかなか価格の交渉ができない。

 オーナーからすれば、「いつでも客は入る」と思っているし、「どうしてもすぐに客に入居してほしい」と思ってない。いい物件であるし、物件の運転資金に余裕があるからだろう。

 それは結構なことだが、このような「他社出ししてない物件」は、我々のような「借り手」としては、少々やっかいな物件である。

こういった物件は初期費用の相見積もりは取れない

 当然、こういった物件は1つの業者しか取り扱っていないので、以下のように、他の業者に初期費用の相見積もりをとるということはできない。

 なので、初期費用については取り扱い業者の言い値になってしまう場合が多い。

 さらに、初期費用だけでなく、賃料や更新料についても、交渉は難しい場合が多い。

 こういった物件を借りる場合は、入居し続ける限りはオーナーと業者の言い値を支払う必要があることを覚悟しておくと良い。

その物件が「他社出ししていない物件」かどうか確かめる方法

 SUUMOのサイト上であれば、物件の個別ページの「この物件を取り扱う店舗」に1つしか業者が書いてない場合は、「他社出ししてない物件」である可能性が高い。

 その物件が「他社出ししてない物件」かより確実に判断するには、実際に仲介業者に「他社出ししてない物件」かどうか確認してみるのが良い。

どうしてもこういった物件が欲しい場合には交渉しない方が無難

 どうしてもこういった物件が欲しい場合には、言い値で買うのが無難だと考えている。

 たとえ、以下の動画で「ぼったくり」とされている項目があっても、その物件が欲しければ目を瞑らなければ、業者は他の買い手をすぐに探すだろう。どうしても欲しい場合はそれではまずい。

 なので、どうしても欲しい場合にはあくまで業者の言い値ベースで契約する前提で、相手を見て交渉の余地がありそうな項目については値下げを狙う程度にする方がいいかと思う。

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