『PostmodernJukebox』原曲付き私的ベスト集

『PostmodernJukebox』

PostmodernJukebox
Scott Bradlee's Postmodern Jukebox: Today's hits, yesterday (vintage style covers). For live concert tickets, music downloads, merch, and in...

 原曲は派手でかっこいいサウンドが、歌詞の物語の辛さ、かなしさ、どうしようもなさをいい感じに和らげているが、『PostmodernJukebox』版ではむしろ歌詞の雰囲気を引き立てている。

 ジーナとトミーには残り半分の道もなんとかなって欲しいものである。

原曲

 世界に絶望して死の世界に憧れて、いざ死んでいくときに焦って助けを求めてしまう人間臭さが素敵な『No Surprises』を「楽しそうな雰囲気」にアレンジした曲。

 原曲が「驚きのない静かな冷たい世界」を表現しているのに対して、アレンジ版は「大勢がいる酒場でゆっくり落ち着いてお酒を飲みながら、一酸化炭素中毒みたい死ねる薬も一緒に飲んで、死んでいくような雰囲気」がある。

 きっと閉店後に「お客さん、閉店ですよ。」なんて声をかけにきた店主がやっと死んでいることに気づく、みたいな感じの展開になる気がする。

原曲

 「I’m gonna fight ‘em off」(やつらをぶっ潰してやるよ)

 「A seven nation army couldn’t hold me back」(連合軍でも俺を止められなかった)

 こんな勇ましい曲がゆっくり、悲しげにアレンジされている。

 最後の「And I’m bleedin’, and I’m bleedin’, and I’m bleedin’」がこのアレンジで聞くと、「結局はやつらに負けちゃったのかな?」と思う。

原曲

 原曲が「Downtown Man」が歌った曲だとすると、このアレンジは「Uptown Girl」が歌った曲のような感じ。
 雰囲気がオシャレすぎて、ガソリンスタンドとかは出てこない感じ。でもそのギャップがいい。

原曲

 「Take a look at the lawman. Beating up the wrong guy.」(あの法執行官を見て、罪のない人を殴ってるよ)
 原曲よりも、「みんな、しょうもないことやってんな」と諦めながら見下す感じの雰囲気が出てて素敵なアレンジ。
 こりゃ少女も火星の生き物に憧れちゃうわな。

原曲