家計簿アプリに資産を全紐づけしないほうがいいと思った話

家計簿アプリは「資産の見える化」が簡単にできる

 筆者は『マネーツリー』や『マネーフォワードME』等のアプリで「資産の見える化」を積極的に行なっていたが、ここ2年くらいは「支払い」に関する項目以外はこれらの家計簿アプリに紐付けないようにしている。

 確かに、自分の全ての資産をアプリに紐づけておけば、瞬時に自分の総資産を確認することができるので、意思決定の際には役に立つこともあるだろう。

 とはいえ、「自分の資産がいくらあるから〜円くらいの無駄遣いはしてもいい」みたいな、残念なアメリカ人みたいな考え方をしているとあっという間に資産なんて消し飛ぶけども。。

自分の資産が他人からも簡単に見えるようになる

 何より恐ろしいのは、便利に見えるかした自分の資産が他人からも簡単に見えるようになる点である。

 当然、各種家計簿アプリはその情報を可能な限り守るだろう。

 しかし、結局はその情報は人間が管理しているモノ。その人間の行動次第では資産の情報は簡単に転売されることもある。

 さらに、アプリ管理者が万全な体制で資産情報を守っても、アプリ画面を他者に盗み見られた時点でアウトである。盗み見た他者が直接奪うかもしれないし、その情報を別の他者に売るかもしれない。

 家計簿アプリは便利だが、その恩恵を受けるのはユーザーとしての自分だけではないことを肝に銘じておいた方がいい。

家計簿アプリでは「支払いだけを見える化」しておけばいい

 一方で、支払い情報の一元化においては家計簿アプリはだいぶ役に立つ。

 複数のクレジットカードの使用履歴が1つのアプリで見ることができるのは、お金の使いすぎを防ぐことに繋がるし、クレジットカードの不正利用にも気付きやすい。

総資産の管理は『スプレッドシート』とかでやればいい

 総資産の管理は必要である。この情報がないと長期的な生活戦略を立てにくい。

 とはいえ、これは毎日確認するものでもない。1~3ヶ月に1回くらいの頻度で、負債を含む全ての資産を確認しがてら『スプレッドシート』に転記していくといいと思う。

 言うなれば「資産の棚卸」といったところである。

 『スプレッドシート』なら漏洩したとしても個人情報とドンピシャで紐づいているわけではないし、その情報を盗む側の立場に立ってとしても、転記された情報では信憑性に欠けるので「盗む」を実行するには躊躇するはずである。

 道具は使い道を考えないと毒にもなり得る。家計簿アプリはそのいい例である。

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